ブログの時系列的には後先逆転ですが,汚染牛肉の状況について,9月8日までまとめてみたので,とりあえず。
以下,厚生省の発表から
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●報道発表資料 2011年8月
20110826食品中の放射性物質の検査結果について(第171報)
自治体が公表した放射性物質の検査結果
仙台市 牛肉から基準値越えの673Bq/kg検出
埼玉県 岩手県産の牛肉から基準値越えの970Bq/kg検出
東京都 宮城県産牛肉から基準値越えの820Bq/kg検出
横浜市 福島県産牛肉から基準値越えの908Bq/kg検出
※以上の記述は,PDF書類には記載が有っても,報道発表資料ページに「※暫定規制値超過例」の記述が無く,にちゃんねる等のまとめから引用しました。
※なお,もちろん,発表が26日なので,採取(購入日)日が24日より前のものがほとんどです。ただし,ほとんどの肉は「流通品」とされているので,これが,どの段階ものもであるのかはっきり分からないと言うこと,また,横浜で見つかった福島県産牛肉908Bq/kgは,採取日が8月26日となっている流通品で,これは,解禁日以降に出荷されたものとも思われますが,とにかく,説明が無いので何も分かりません。
20110829食品中の放射性物質の検査結果について(第174報)
自治体が公表した放射性物質の検査結果
※暫定規制値超過例
No.5:宮城県産牛肉(Cs:502Bq/kg)
No.9:福島県産牛肉(Cs:530Bq/kg)
20110830食品中の放射性物質の検査結果について(第175報)
自治体が公表した放射性物質の検査結果
※暫定規制値超過例
No.51:栃木県産牛肉(Cs:1,304Bq/kg)
●報道発表資料 2011年9月
20110901食品中の放射性物質の検査結果について(第177報)
自治体が公表した放射性物質の検査結果
※暫定規制値超過例
No.159:福島県産牛肉(Cs:570Bq/kg)
20110902食品中の放射性物質の検査結果について(第178報)
自治体が公表した放射性物質の検査結果
※暫定規制値超過例
No.125:福島県産牛肉(Cs:627Bq/kg)
No.126:福島県産牛肉(Cs:863Bq/kg)
No.128:福島県産牛肉(Cs:901Bq/kg)
20110903食品中の放射性物質の検査結果について(第179報)
自治体が公表した放射性物質の検査結果
基準値超過は無いが,宮城県産で420bq,福島県産で337bq,山形県産で193bqなどあり
20110905食品中の放射性物質の検査結果について(第181報)
自治体が公表した放射性物質の検査結果
基準値超過は無いが,茨城県産で115bqなどあり
20110906食品中の放射性物質の検査結果について(第182報)
自治体が公表した放射性物質の検査結果
基準値超過は無いが,宮城県産で350bqなどあり
20110907食品中の放射性物質の検査結果について(第183報)
自治体が公表した放射性物質の検査結果
基準値超過は無いが,宮城県産で330bqなどあり
※他にも,この日の発表データには,7月・8月中に岐阜県,静岡県,宮城県の自治体が検査した牛肉などの結果が出ていて,基準値を超えていないものの,3桁の数字を出しているものもあります。
※さらに,静岡県保健衛生局が,富士宮市の牛肉に対して行なった「出荷再開時 全頭検査」と書いてあるデータは,すべて,セシウムが数十ベクレル検出されています。これは,検査機関が「(株)エコプロ・リサーチ」とあって,採取日(購入日)がH23.8.30もしくは31日で,結果 判明日がH23.9.5,さらに厚労省 公表日がH23.9.7です。
......
8月25日に岩手・福島・栃木の肉牛の出荷制限解除以降の牛肉の汚染状況を追ってみたのですが,厚生省で公表しているデータでは,26日以降の検査でも基準値超過の数値が出ています。それも,検査対象が「流通品」からだったり,規制の対象になっていない千葉,山形,茨城県産に比較的高いセシウムの値が出ています。
さらに,7月・8月中に各自治体で検査されていたものの,9月7日になってから厚生省から公表されたデータ(第183報 自治体が公表した放射性物質の検査結果)には,静岡や岐阜県産の牛肉でも,けっこう高い数値が見られます。
この件,各自治体で,即座に発表されたかどうかは未確認ですが,「汚染稲わらを食べた牛がいたけど,基準値以下だった」と言う内容の岐阜県のニュースはあるようです。
また,7月16日に,岐阜県で,「福島県産の牛肉から630ベクレルが検出された」と言うニュースはあるようですが,これも9月7日(第183報)に掲載されていて,通常なら,リスト中に基準値超えの場合は太文字なのですが,サラっと,普通の書体で記述されています。
また,暫定基準値以下でも,329ベクレル(第183報No.216)や409ベクレル(第183報No.218)という数字があって,こういうものは,積極的に公表してほしいものです。
ちなみに,この329や409の値が出た牛肉は,静岡県富士宮市産の「流通品」で,どういうわけか,検査主体が岐阜県健康福祉部で,検査機関が横浜検疫所となっていて,採取日(購入日)がH23.7.21,結果 判明日がH23.7.26,そして,厚労省 公表日がH23.9.7で,シゴトが遅いにもほどがあるって話で,それに,なぜに,産地が静岡で,検査主体が岐阜,そして検査機関が横浜なのかって,もう,仕組みも何もよく分かりません。
...,と,ここまで書いて検索していたら,この409ベクレルと言う数字,新聞記事になっているのを見つけました。
静岡新聞「JA静岡経済連、2処理場で牛肉の全頭検査」(7/28 07:52)
(記事中に「安全性が確認された」とありますが,この409ベクレルの肉をいったん海外に持ち出して再度輸入しようとすると,食品衛生法上,輸入食品のセシウム濃度は370ベクレル/キログラム以下でなければならないので,日本国内には持ち込めないことになりますね。)
(どーでもいい話ですが,80年代にロバート・メイプルソープの写真集が宝島社から翻訳出版された後,90年代になって,ホイットニー美術館で開催された彼の回顧展のカタログを米国から持ち込もうとして税関で没収され,裁判起こしたけど負けちゃった人,土屋さんだったっけ,いましたね。あの頃,何度か会って話をしました。すでに,宮沢りえも樋口可南子もヘアヌード写真集を出していた時だったと思います。まあ,これは,税関のおじさん おばさん!? のエッチ度が高い,と言う話か...)
もう一つ,9月7日公表のデータ第183報で注目されるのは,静岡県で「出荷再開時 全頭検査」を行なった富士宮市の牛肉全てから(第183報No.291から316),2桁のセシウムが検出されていて,その採取日(8月30日と31日)から結果判明まで5,6日(9月5日),厚生省による公表までに7,8日(9月7日)かかっていることです。